人類総百合化計画

百合人間による、百合作品を紹介(妄想)し、百合世界を応援するブログ……になる予定です

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#284 百合SFアンソロジー【アステリズムに花束を】レビュー



――困った。
【アステリズムに花束を】を、読み終えた私の率直な感想である。


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ハヤカワ文庫が満を持して、刊行した【アステリズムに花束を】
百合×SFという分野において、たしかに、金字塔になる一冊だろう。

9つの作品が収められている。
『SF』と、ひと括りにしても、宇宙を舞台にした分かりやすいSFものから、時代小説を彷彿とさせる、怪異小説に近いものまである。
そのうえ、マンガさえ入っているから、この文庫の層の厚さがわかるというものだ。

さて、何に困ったか。
それは『百合』の部分である。
ぶっちゃけていうと、この本で、はっきり恋愛感情が描かれているものは、ほとんどない。
恋愛じゃない。だけど、確実に百合である。
だから、困ったのだ。

百合という分野は、もともと幅が広い。
人によっては、百合なことも、人によっては、百合じゃなくなってしまう。
この【アステリズムに花束を】は、そういう意味で問題作だ。

百合とSF。
この2つを果敢に推してくる、ハヤカワ文庫の健闘を讃えたい。

百合好きに告ぐ。
この本は、あなたが求める百合が入っていないかもしれない。
だが、今まで見たことない百合が入っているかもしれない。
どう受け取るか、それはあなたの百合次第だろう。



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#283『ノベプラ』でオススメレビューをした小説まとめ

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みなさん、マンガを読むときって、何で読みますか?
昔ならば、単行本派、雑誌派に分かれたところ……今だったら、もう一つ加えなければなりません。
それは、もちろん、Web派!

マンガを買う必要も、雑誌を買う必要も、だいぶ、少なくなってきました。
手元に置きたいものだけ、保管用として、単行本を買って、楽しむのは電子書籍、なんて人もいるくらいです。
私自身、雑誌を買うのは、だいぶ前に辞めてしまいました。
見たい作品だけ、Webで追いかければいい。
便利な時代ですわー。

活字中毒の私は、マンガ以外に、Webでも小説を追っかけています。
最大手は『小説家になろう』
時点で角川の『カクヨム』
そして、最近、勢いがあるのが『ノベルアップ+(ノベプラ)』です。

↑こんな風に、ツイッターでも精力的に活動しています。

全部、登録して使っている私が言うのも、なんですが、ノベプラのレビュー機能が、まじで楽しい!
作品数自体は、まだ他のサイトに追いつけていませんが、読むことや評価の点では、ノベプラが一番磨かれている気がします。
そんなこんなで、好きな小説を見つけては、レビューを書きまくりました。

まだまだ、知られていない作品も多いのが悔しいところ!
もし、面白い小説を探している人がいたら、参考してくれれば、幸いです。

……とうぜん、ほぼ、百合小説ですよ。
それか、出てくる女の子が好みの小説ばかりです。
その点だけご注意を!

*ノベプラで、投稿したレビューを元に紹介しています。

目次
◯2020年1月までに述べプラでレビューをした作品一覧
1.暗殺少女は魔力人形の夢を見るか
2.追放悪役令嬢の旦那様
3.私はあくまで女騎士なので、お父様とは呼ばないでほしい
4.JKだけど、前世は異世界の大魔導師(♂)だったらしい
5.悪役令嬢(ところてん式)
6.勇者パーティーを引退して 田舎で米と魔王の娘を育てます ~たくさん働いたので 賢者はのんびり暮らしたい~
7.女剣士・柳瀬斬切の異世界浪漫譚 ~私と姫と姫と姫~
◯まとめ

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#282【新サクラ大戦】と正月休み



年末年始休業はゲームをするのに最適だ。
まとまった時間が取れるし、こもる準備さえすれば一週間くらい人前に出なくても問題にならない。
私が正月を過ごすのが、人里離れた山の中だからというのも理由の一つかもしれない。

今年の正月休み、私は浮かれていた。
なぜなら『新サクラ大戦』が発売するからだ。

1996年に『サクラ大戦』が発売されてから、『2―君、死にたもうことなかれ―』『3―巴里は燃えているか―』『4―恋せよ乙女―』『5―さらば愛しき人―』とすべてをプレイしてきた。
何ならオタクになったのも、サクラ大戦が入口と言えるかもしれない。
私がライトノベルと言われる本で最初に手にとったのが『サクラ大戦・前夜』
サクラ大戦の隊員たちの過去が描かれる内容だったのだから。
そんな想い出の作品が、10年ぶりに新作を出す。浮かれないワケがない。


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↑浮かれて買った限定版

「サクラ大戦は魔物だ」

そう描かれていたのは、どの小説のあとがきだっただろうか。
記憶が定かではない。それでも、その言葉にはとくと同意したい。
サクラ大戦は魔物だ。
ゲームで、アニメで、ミュージカルで、小説で。
今あるメディアミックスの先駆けともいえるすべてがサクラ大戦には入っている。

サクラ大戦でオタクに目覚めた私が、新サクラ大戦をプレイして、その想いはもっと強くなった。
今までサクラ大戦以外にも、数多くのギャルゲーや乙女ゲーをやってきた。
残念ながら、サクラ大戦以上に心惹かれる物語には出会えていない。
そのたびに、私はこう思っていたのだ。

「サクラ大戦ほど面白くはない」

だが、今は違う。新サクラ大戦に触れて、私は自分の認識が間違っていたことを理解した。
サクラ大戦以外のゲームが面白くないわけじゃない。

「サクラ大戦が面白すぎるだけなのだ」と。

これは、そんなサクラ大戦大好きなオタクが語る、新サクラ大戦のレビューになる。



目次
◯『新サクラ大戦』レビュー
1、歌:音だけで私は泣いた
2、ストーリー:サクラ大戦の歴史は、日本の歴史にリンクする
3、キャラクター:魅力的にすべきは中身!
◯まとめ


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#281 最強とテンプレと百合と【私の推しは悪役令嬢】



最強ものと悪役令嬢ものは、表裏一体の存在じゃないだろうか。

そんな疑問を抱いたのは、私がこの2種類が大好きだからである。
アラサーもアラサーであるが、この種類の小説が面白くてたまらない。
それはきっと、物語として筋が通っているからなのだ。

筋とは、つまりテンプレ
テンプレでありながら、中身は違う。
それが世の中でこのふたつのジャンルが大流行している理由じゃないだろうか。
そんなことを考えた。

その中でも、おすすめしたいのが『私の推しは悪役令嬢』である。
タイトル通り、悪役令嬢もの。
そして、悪役令嬢ものと百合をものの見事に融合させた小説だ。

ただの悪役令嬢ものには収まらない。
百合から一歩踏み込んで、セクシャリティの話まで含まれている。
この部分を小説に組み込むのは、とても難しい。
面白さとイチャイチャさと、ほんのちょっとの問題提起。
これらをうまいこと物語として成り立たせている。

きちんと完結しているうえに、キンドルさんでも読める。
ぜひ、手にとってもらいたい一冊だ。



目次
◯『私の推しは悪役令嬢』とは?
◯『私の推しは悪役令嬢』オススメ内容
1、乙女ゲーの中に咲く百合
2、革命せよ!
3、セクシャリティについて
◯まとめ


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#279 百合じゃない『伊勢さんと志摩さん』は、百合みに溢れた作品です!



トクヲツムさんの『伊勢さんと志摩さん』をご存知ですか?
いや、知らないなんて、そんなことないですよね。
少なくとも、こんな百合ブログに来てくださる方ですもの。

ざっくり、説明させてもらえば、先輩と後輩の百合を描いた『終電で帰さない、たったひとつの方法』の作者さんです。
そのトクヲツムさんがコミックトレイルで連載しているのが『伊勢さんと志摩さん』

百合じゃないんです。
百合じゃないんですけど、非常に百合みに溢れた作品になっていますよ!
少し込み入った社会人百合を探している人には、ぜひ読んで欲しい。



単行本にもなってます!
とりあえず、Web連載が無料で見れるので、早速読みたい人はどうぞ(→『伊勢さんと志麻さん』コミックトレイル

特に今回更新されている15話は、いろんな人に読んで欲しいと思ってます。
ルームシェア始める前の話になります。

元々、伊勢さんと志摩さんは高校の時の同級生。進学とともに連絡もとらなくなるくらいの「知り合い」でした。
それなのに、社会人になってから同じ職場になって、ばったり再会します。
伊勢さんが志摩さんの教育係になったり、仲を深めるうちにルームシェアをするって話です。

15話はこのルームシェア前のお話。
ここに百合みというか、尊みが詰まってます。

百合じゃないんだけど、百合みはすごい!
そんな異端作を一緒に楽しみましょう。


目次
◯『伊勢さんと志摩さん』とは?
◯『伊勢さんと志摩さん』オススメ内容
1、二人で色々チャレンジ!
2、正反対だけど気の合う二人のルームシェア
3、百合って欲しいような、このままでいて欲しいような絶妙なバランス感覚
◯まとめ


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#280 電撃がみせた青春百合小説【スイレン・グラフティ】



どうして『スイレン・グラフティ』なんだろう。

最初の印象としては、それに尽きる。
たまにしか行くことができない、都会の本屋。
そこには「百合部」なる、私の夢のような場所があるのだ。

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今日紹介する『スイレングラフティ』も、そこで見つけた。
文庫本を何で探すか、なんて個人差が出まくるところだろう。
ジャケ買い、タイトル買い、作者買い……ぱっと思いつくだけでこれだけある。
それじゃ、私はこの本を、なぜ買ったのか。

実は、どれにも当てはまらない。
言うなれば、「百合センサー買い」だ。
昔から活字中毒なので、本屋や図書室をブラブラすることに人生の大半を注いできた。
そうやって歩いていると、たまーに呼ばれる本がある。
昔なら、そのまま立ち読みして、ばーっと読んでしまったりしたのだが、このご時世、そんなこともしにくくなった。

なにより、百合部さんに置いてあるのだ。立ち読みしても買わねばなるまい。いや、立ち読みせずに買うのが一番いい客なのだろうが。

とにかく買った。そして、当てた。

さすが、電撃文庫さん。
一時期の勢いは見られなくなったが、まだまだ青春を感じさせるラノベを出させたら最高の会社じゃないだろうか。
スイレンの意味も、少女二人の青春も、ぎゅっと一冊に詰め込まれていた。
久しぶりに、清々しい気持ちになれる、百合ラノベに出会えたので紹介したい。




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