今日は以前「ガールフレンド」を紹介した森永みるく先生の


「ひみつのレシピ」 全二巻
を紹介します。
森永先生の名作「ガールフレンド」の紹介は⇒こちらへ
料理部に所属する先輩後輩の話になります。
あいかわらず、すばらしい百合度!
女子高生が、女子高生に恋してしまった。
その恋の楽しさや悩み、辛さ。
全てが詰め込まれた作品です。
しかも、ハッピーエンド!!
純粋な百合分だけを摂取したいあなたに、ぜひおススメします。
「ひみつのレシピ」 著:森永みるく 全二巻
さぁーて、森永先生の作品を紹介するということでテンションが上がっております。
この単行本、「つぼみ」で連載されていたショートマンガを集めたものになっております。
1話は10~15P。
さくさくと読めます。というか、読む手が止まりません。
「つぼみ」の休刊で連載が中断された作品も多い中、きっちりと完結しております。
また、最後には読み切り「恋になる」が収録されています!
この充実っぷりは買うしかない。
森永先生のファンだけに限らず、百合好きなら一度は目を通した方が良い作品です。
〇百合ポイント
1、鉄板「女子高の先輩と後輩」
この話なんとキスシーンから始まります。

押し倒している方が、一年生の「若槻ちひろ」
押し倒されているのが、三年生で料理部、部長の「堀川ゆうこ」
森永先生の描く百合はキスがエロくていい。
きちっと、夢の世界だけに押しとどめない、このエロさがいいんです。
しょっぱなから、キスしている百合漫画なんて、そうそうありませんよ!
さて、若槻はいわるゆモテる女子です。
今まで自分から告白したことはなく、恋愛では苦労したことがないタイプ。
しかし、高校に入って”部長”に出会ったことで、世界が変わってしまいます。
若槻は百合との親和性はそこまで高くない人間性です。

部長との妄想でも、こんなシーンがあります。
これ、苦手な人はここだけで苦手になれるシーンですよね(笑)
若槻は真剣に部長を落とす方法を考えて、その流れでこういう行為までもっていきたいと考えているわけです。
すっごく健全。
健全すぎて百合では描写されにくいシーンです。
余談ですが、百合は精神性を重視する人が多い分野だと感じています。
肉体関係より精神的な繋がりが強かったらいい。
その言い分も感情もわかります。
わかりますが、実際の女の子を考えると、肉体関係の発想がない女の子はいません。
だから、肉体関係の有無まで描写した漫画が増えるといいなぁと勝手に思ってます。
さて、話は戻ります。
イケイケの若槻に対して、部長は真面目です。
先輩から引き継いだ料理部を盛り上げるために、色々考えています。
三年という学年もあり、受験の話も途中から絡んできたり。
その中で、最初は「手のかかる後輩」が少しずつ「気になる存在」に変化していきます。

ここらへんの描写も見事。
この二人の場合、二人とも天然なので見ている方がヤキモキします。
2、ハッピーエンド
百合はハッピーエンドがいい!
ずっとそう主張し続ける管理人です。
二人の恋は色々な紆余曲折を経て、見事実ります。

若槻が諦めかけていたので、このまま失恋フラグか?!とドキドキしました。
しかし、最後は部長が年上らしく決めてくれます。
二人が結ばれるのが「バレンタイン」というのも料理部らしくていいですね!

こんな感じでくっつけなくなったのに
両想いと分かったとたんに部長を押し倒す若槻の手の早さは見物です。
3、読み切り「恋になる」を読まないのは百合的損失
二人の恋が実るのを見届けた後、更なるご褒美が私たちを待っています。
読み切り「恋になる」
もう、このタイトルだけで萌えますね!
恋に”なる”んですよ。
恋”だった”とかじゃないんですよ。
このタイトルから、恋の始まりしか予感できません。

たまたま雨宿りで一緒のところに、足を止めた二人。
二人は中学の時の同級生です。
高校は別であり、久しぶりに会います。
一人は超絶美少女「岩佐さん」。
もう一人はショートでカッコいい系「夏目さん」です。
夏目さんはずっと岩佐さんに嫌われていると思っています。
中学で目が合うとイヤそうな表情でそらされたからです。
しかし、岩佐さんは夏目さんのことが嫌いなわけではなく。
好きだからこそ目が合うと照れて顔をそむけてしまったという事実が……!

ラストの鮮やかさは、ぜひご自分の目で確かめてください。
恋に”なった”後の二人の話を連載してほしい!
そう思えるお話です。
女の子が恋をして一番可愛いのって、片思いの間ですよね。
どうすればいいか、いっぱい悩んで、傷ついて、ぶつかって。
両想いになれたら、すごく幸せだし。
失恋しちゃったら、すごく悲しくなる。
百合を語る上で、そういう心の動きをここまで綺麗に描いてくれる作者さんって中々いません。
タイトル通り「恋になる」までの感情が綺麗にまとめられています。
読んだ後、萌え転がること間違いなし!
是非、手に取ってみてください。
*ファス*