「ささめきこと」もあと2巻で終わりです。
9巻が長いのか、短いのか……純夏たちの三年間を映しているにしては短いような、百合漫画としては長いような。
読み見返すたびに、どんどん深みにはまる「ささめきこと」
百合の奥深さが味わえる一冊ですね!


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(C)いけだたかし/メディアファクトリー
(「ささめきこと」8巻より)

純夏の決意。
汐の勇気。
二人の変化。
ラストに向けて怒涛の展開が目白押しの第8巻です。


目次
〇ダイジェスト
〇おすすめ内容
1、世の中は窮屈だ
2、人を好きになること
3、汐の強さ

ダイジェスト

41「in & out」
生徒会長選も大詰め。
純夏と汐の噂を払しょくするためにデートをすることになった純夏と朱宮くんだったが。
コメディ回に見せかけて、中々シリアス。

42「不退転」
好きだから逃げないことを決めた純夏。
汐にそれを伝えようと頑張るが、守ると決めた矢先に問題が発生してしまう。

43「手を声を高く」
純夏の代わりに生徒会長選に立候補した汐。
純夏のために頑張る汐も、汐のために頑張る純夏も素敵。

44「花咲く庭」
責任を感じて引きこもっていたまゆ。
純夏たちはまゆの父親と話す機会があり、正直な気持ちを伝える。

45、46「夏休みに二人は」
汐が引っ越しするかもしれない。
汐の兄は結婚を決意。
風間家の動きが目まぐるしい。


おすすめ内容

1、世の中は窮屈だ

「智に働けば角が立つ
情に掉させば流される
維持を通せば窮屈だ
とかく人の世は住みにくい」

と言ったのは夏目漱石の「草枕」ですが、この巻で出てくる純夏の気持ちも非常によくわかります。


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(C)いけだたかし/メディアファクトリー
(「ささめきこと」8巻より)

ただ、同じ女の子を好きになっただけなのに、いじめられたり、傷つけられたり。
普通に男の子を好きになるよりは大分面倒くさいことが多く起こります
前巻で「同性を好きになる」とどういう世界が待っているか自覚した純夏はそれでも汐を好きなことを辞めません。

純夏が凄いところは同性を好きになっても、逃げずにただ自分の気持ちに正直に行動するところです。
この8巻では今までにないほど純夏の気持ちの動きが見て取れます。

世の中から外れることへの恐怖
でも好きな人から、好きな気持ちから逃げたくないという気持ち

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(C)いけだたかし/メディアファクトリー
(「ささめきこと」8巻より)

あっさりと零されたように見えるこの一言の重みが違います。
恋愛漫画では「好き」や「愛してる」という言葉が頻用されます。
しかし「愛ってこういうことか」と悟るような漫画は見ませんよね?
だって愛って難しいですもん。
純愛から始まり狂愛まで、愛の形は様々です……と色んな恋愛漫画が言っております。
つまり誰にも分からない。
それをキャラクターに理解させる表現が出てくる「ささめきこと」
素晴らしいです。


2、人を好きになること

さてさて「愛が人を強くする」とは言いますが、純夏にとっては少し違うようです。
純夏は文武両道で何でもできる「特別な子供」でした。
その上、本人もそれを自覚しているという、普通に育ったら嫌なキャラクター一直線ですよね。
それが汐と出会うことで弱さを知ります。


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(C)いけだたかし/メディアファクトリー
(「ささめきこと」8巻より)

このセリフは非常に印象的ですよね。
「なんでもできたはず」なのに、好きな人がいると思うだけで「何もできなくなる」
そういう矛盾に真正面から切り込んでいます。

この巻の後半では、汐の家庭の事情で二人が離れる可能背がでてきます。
やっと気持ちが通じ合ったのに、二人の距離は離れてしまうのでしょうか?
「離れたくない」と素直に口にする純夏は1巻から考えると大分変化しています。
それが汐を好きになって、同性を好きになるっていどういうことか理解して。
その上、逃げないと決めた彼女の変化なんです!

それに対して汐は完璧に「愛が人を強くする」タイプですね。
純夏が号泣しているような場面でも、彼女は泣きません。
「離れるのは嫌」と口にしながらも、泣いている純夏を受け止めています。
これは最初の頃、泣いてばかりだった彼女から考えると凄い変化ではないでしょうか。


3、汐の強さ

泣き虫でいつも純夏に守られていた汐が一番変わったと分かるのはこのシーンです。


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(C)いけだたかし/メディアファクトリー
(「ささめきこと」8巻より)

純夏の無念を晴らすためとはいえ、今までの汐だったら絶対にしなかった行動でしょう。
その勇気をくれたのが純夏な時点で尊い百合が咲き誇っております!
汐にとっては、たった一人でも自分を好いていてくれる純夏がいればいいんですよ。
好きな人に好かれているという今の状態は汐にとって怖いもの無しなわけです。


まとめ


ささめきことは後半に進むにつれ、百合の奥深さを知ることができます。
最初にも書きましたが、読み返すほどはまる要素が多い!
一回読んだだけだと気づかないような小さなコマ割りまで、意味を持ってたりします。
自分で探してみるのもまた一興かもしれません。



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