「捏造トラップ」のアニメ化に伴い、コダマナオコ先生特集を開催中です。
今日は短編集「残光ノイズ」をご紹介。
(C)コダマナオコ/一迅社「残光ノイズ」より
女子高百合から社会人まで、すべからく網羅された短編集です。
最初期の作品も入っていてコダマナオコ先生の作風の変化を感じられます。
どの作品も素晴らしいのですが、時系列順に並べた際、最新作に近いほどヤンデレを感じるという面白い結果に。
ヤンデレ百合を味わいたい方は是非見てみてください。
目次
〇ダイジェスト
〇おすすめ内容
1、ヤンデレ百合の確率
2、性格の悪い女の子をいかに魅力的に描くか
3、印象深い作品
〇まとめ
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ダイジェスト
「残光ノイズ」
表題作。女子高生百合の始まりのひとつ。
恋愛に発展してはいないけれども、間違いなく百合!
そしてヤンデレの匂いを感じる。
「邂逅エフェクト」
”女子高特有のアレ”を引きずってしまった場合。
学生百合の未来を見せてくれるようなお話です。
「ガールズトーク」
キレイなものや可愛いものを嫌いな女の子はいないはず。
可愛いものが大好きで、そのため可愛くあろうと努力している女の子と天然ビューティーな転校生のお話。
「恋愛のできないお仕事」
恋愛できない仕事=アイドル!
アイドル百合、大好物です。
年下攻めとか尊いっ。
「サマースプラッシュ」
優等生な小悪魔×セクハラおやじ女子高生。
プール掃除という青春まっただ中で見られる百合。
優等性がエロいとか、反則だと思います。
「ヘビロテランジェリー」
勝負下着のお話。
まさか勝負下着と百合が結びつく日が来るとは……。
コダマ先生は凄い人です。
おすすめ内容
1、ヤンデレ百合の確率
この短編集には6作品収録されております。
内容は上に書いたような感じなのですが、これを時系列順に並べると
古
「ガールズトーク」
「ヘビロテランジェリー」
「サマースプラッシュ」
「恋愛のできないお仕事」
「邂逅エフェクト」
「残光ノイズ」
新
この順番になります。
つまり表題作「残光ノイズ」が一番新しい作品になるわけです。
さらにこの作品たちを一言で表すと……
古
「ガールズトーク」:恋愛未満
「ヘビロテランジェリー」:女子高百合。エロい
「サマースプラッシュ」:女子高百合。エロい
「恋愛のできないお仕事」:アイドル百合。年下がツンデレ
「邂逅エフェクト」:女子高百合の未来。ヤンデレ風味
「残光ノイズ」:女子高百合。ヤンデレ風味
新
・
・
・
最近の作品ほど、ヤンデレ要素が増えてきてる!
そう言いたいわけです。
コダマナオコ先生の漫画はヤンデレ=歪んだ愛情表現をする女の子を非常に上手に書いてくださいます。
それがこの短編集にも表れていて、作者さんの芸風の確立を見られるようで尊いっ。
(C)コダマナオコ/一迅社「残光ノイズ」より
最初の「ガールズトーク」における恋愛未満のそれでも惹かれているのがわかる百合もふわふわしていて大変おいしゅうございました。
しかし、表題作の「残光ノイズ」における恋愛未満なのにもはやヤンデレが垣間見えるところが素晴らしい!
この短編種からでも「捏造トラップ」に通じる何かが感じられます。
2、性格の悪い女の子をいかに魅力的に描くか
上の話からの続きになります。
ヤンデレと百合って凄まじく親和性が高い単語ですよね。
百合の定義については人それぞれあるので、議論は避けます。
私は「女の子同士が執着しあってたら百合!」という凄まじく浅いボーダーラインを引いているので、大抵百合に見える眼鏡をかけて生きているようなものです。
憧れなのか、親友への独占欲なのか戸惑う女の子たちが素直に恋だと認めて、告白したり、付き合ったりする百合は尊いの一言です。
恋している女の子が可愛くないわけもないので、可愛さも抜群!
百合百合している女性のかわいらしさ、綺麗さは半端ないと思います。
(C)コダマナオコ/一迅社「残光ノイズ」より
しかし「憧れなのか、恋なのかなんてどうでもいい、でも絶対に私のもの」というヤンデレもいいものだと思うわけです。(見てる分には)
ですがヤンデレって字のごとく「病んでいる」わけですよ。
病んでいる人を可愛く描くって凄い技術が必要だと思います。
ヤンデレ百合っ子って性格悪い女の子が多いわけです。
独占するために手段を択ばず、好きな子を「いじめる」「孤立させる」「罪悪感を持たせる」なんて当たり前。
匙加減を間違えると、ただの性格の悪い女になってしまいます。
それをコダマナオコ先生は絶妙なバランス感覚で「性格の悪い可愛い女の子」を描いてくださいます!
これって凄いことですよ。
「邂逅エフェクト」に至っては、性悪×性悪といってもいいはずなのに、どちらのキャラも魅力的に描かれています。
ヤンデレ好きにはたまらない短編集ですね。
3、印象深い作品
さてさて、6作品の中からあえて印象の深い作品を選ぶとしたら……やはり「邂逅エフェクト」と「残光ノイズ」でしょう。
「邂逅エフェクト」は上でも触れている通り、女子高で若さゆえの過ちという体で付き合った二人の未来が見られます。
関係を始めた方、置いて行かれた方、双方の思惑は透けて見えるのですが、お互い嫌いにはなっていないと言う歪みっぷり。
相手を絡めとるためだけに今も手を伸ばすシーンなんてぞくぞくします。
根の深いヤンデレ百合、マジ尊い。
(C)コダマナオコ/一迅社「残光ノイズ」より
「残光ノイズ」は「邂逅エフェクト」に比べるとヤンデレ分が少なく感じるかもしれません。
というのも、こちらの二人はまだ女子高生。
「邂逅エフェクト」に比べて積み重なった年月が違います。
それでも「自分の中に住み着いてしまった相手」の「一番奥まで侵入したい」という想いだけで、全てを飛び越える姿は圧巻です。
実はこの話では「好き」とか「恋」とかいう単語は一切出てきません。
それなのに離れてしまいそうな距離に耐えられなくて、手を伸ばす。
話が続くとしたら、間違いなくヤンデレが発揮されるでしょう。
むしろ、この状態でもヤンデレ臭がするのが凄い!
まとめ
「残光ノイズ」
コダマナオコ先生の作風を十二分に感じられる一冊になっております。
ヤンデレ好きはもちろん、新しい百合の世界を見たい方にはおすすめした一冊です。

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*ファス*

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