王子様に憧れる女の子が王子様みたいな女の子と恋しちゃう話!
と書くと身も蓋もないですが、そこに百合特有の深みを加えてくださるのが森永みるく先生です!
今日は「お姫様のひみつ」を紹介します!


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(C)森永みるく/新書館
「お姫様のひみつ」

相変わらず、森永先生の百合作品は百合好きに夢を与えます。
今回の作品も「女子高」「お姫様と王子様」「疑似恋愛」など百合好きの心をくすぐる要素が満載ですよっ。

「疑似恋愛」?
そんなのは百合とは認めない!
という人もご安心ください。
森永先生の百合は疑似で始まろうと終わりは幸せな百合です。
そして、疑似=偽物が本物に変わる瞬間を余すことなく伝えてくれる作品になっています。

・「お姫様のひみつ」シリーズ6つ+書き下し
・短編1作
が入ったこの短編集は幸せな百合分を補充したい時にぴったりの作品になってますよ!
ただ、寝る前に読むとにやにやしすぎて寝付けなくなるので注意してください(笑)


目次
〇ダイジェスト
〇おすすめ内容
1、女子高の王子様
2、甘い幸せな百合
3、女の子はみんなお姫様
〇まとめ
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ダイジェスト


「お姫様のひみつ」シリーズ
お姫様に憧れる:美羽と女子高の王子様:藤原。
2人のひょんなことから始まる恋愛物語。

・お姫様の鏡:出会い
・お姫様のうそ:初デート
・お姫様のひみつ:恋の自覚
・お姫様の願い:お家デート
・お姫様の涙:女の子のピンチ
・お姫様のキス:公認ハッピーエンド
・お姫様の欲望:書き下し、甘い!

・放課後の彼女
女子高部活百合。
理系女子と一匹オオカミ後輩。


おすすめ内容

1、女子高の王子様

「女子高」
それは百合好きにとっては夢と希望に溢れた世界……!
実際に話を聞くとそんなことはないとわかっていても、夢を抱かずにはいられない何かが女子高にはあります。
(もちろん、私の勝手な願望ですよ)
そこに「王子様」なんて単語がついた日には、百合好きを殺しに来ている設定ですね。


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(C)森永みるく/新書館
「お姫様のひみつ」

「お姫様のひみつ」では、女子高の王子様であるバレー部の先輩:藤原お姫様に憧れる後輩:美羽の二人の話が描かれています。
学校の人気者である藤原はその立場があまり好きではありません。
いわゆる「人気者の悩み」ってやつですね。
「アイドルはトイレ行かない」みないな、人の願望と偏見が交じり合った姿を強制されてしまうわけです。

それに対して美羽は「素敵な王子様に出会うことを夢見ている女の子」です。
だけど「女子高の王子様」は「女」であることを、きちんと理解している現実派。
この性格の違いが二人の距離をいい感じに保ちます。
女子高特有のきゃぴきゃぴ感と百合を同時に楽しめる作品になっているわけです。


2、甘い幸せな百合

疑似恋愛から始まった二人の恋ですが、そのラブラブっぷりにニヤニヤせずにはいられません
美羽は女の子らしい女の子だけあって、綺麗な藤原に素直に憧れます。
藤原も王子様として遠巻きにされていたせいで友達と遊ぶ経験がありませんでした。
だから美羽と遊べて嬉しいわけです。
しかも素の性格もばれちゃってるわけですからね!


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(C)森永みるく/新書館
「お姫様のひみつ」

最初のからこのテンポの良さ!
1話を読んだ時点で期待がどんどん膨らんでいきます。
そして、その期待を裏切ることなく最終話まで走り切ってくれますよ。
途中から付き合っているのに、両方片想い状態になるという面白展開も。
女の子の可愛さを存分に描いてくれる作品ですよー。

友達とのケンカや新しい王子様キャラの活躍など、イベント盛りだくさんで、百合分の補充にぴったり。
百合好きが好む「女子高の葛藤」「恋を自覚してからの切ない気持ち」もきちんと織り込んであります。
その上で幸せな百合が見れるのですから、百合好きが買わない手はないです。
夏バテを吹き飛ばす、萌えを補充しましょう。


3、女の子はみんなお姫さま

女の子って誰でもお姫様に憧れた時期がありますし、王子様が迎えに来てくれるって思う時期もあるんですよね。
この作品の美羽はまさしくそんな女の子なんです。
そんな女の子が藤原に恋をして、自分の気持ちに気づきます。
この時「さすが森永先生!」って言わざるを得ないのが、このシーン!


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(C)森永みるく/新書館
「お姫様のひみつ」

「王子様」が「お姫様」に変わるんですよ!
「自分の理想の男性に近い女性に憧れる」感情から、素直に「ひとりの人が好き」になった瞬間ですよ。
王子様に近いから好きとかじゃなく、「藤原だから好き」になってるわけです。
そして、その藤原が女性だから「王子様」から大切な「お姫様」に変わるんですよ!
(相も変わらず、森永先生作品が大好きのため、暴走しております)
これを描ける森永先生まじすごいっ。

女性を男役として好きになるわけじゃなく、ひとりの人として好きになる。
それがすべての恋愛漫画の根本だということを教えてくれる作品になっています。


まとめ


女の子が女の子と普通に恋愛する漫画。
こう書くと何でもないことのようですが、これってすごく難しいことですよね。
さらりとその世界観を提供してくれる森永みるく先生にまじ感謝です。
みなさん、甘い百合恋愛漫画を見たいなら、ぜひ読んでみてください!



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*ファス*



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