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学生百合の王道といえば「思春期」「葛藤」「人との違い」かなと思っているファスです。
「思春期」だからこそ、他の人の目が何よりも気になって。
「葛藤」があるからこそ、百合の面白さが深まって。
「人との違い」を自覚しながら、止めることができない。
そんな学生百合を読みたい!

……ええ、百合の王道とも言える「学生百合」ならば、そんな期待に答えてくれる作品があるのです。
それがこちら!


「Cotton Candy」
(C)浜野りんご

元々、ガレットで短期連載されていた浜野りんご先生の「Cotton Candy」です!
百合好きならばすでにチェック済かと思いますが、まだの方はガレットの記事を参照していただくと良いかもしれません。
(→「ガレット創刊号」
この尊い学生百合が見られる「Cotton Candy」がついに単行本化!
今日は、その「Cotton Candy」の話の魅力に迫りたいと思います。


目次
◯「Cotton Candy」とは
◯「Cotton Candy」の王道百合が尊い!
1、拒絶された過去から来る恐怖
2、「見てるだけでいい」から「触れたい」へ
3、大人になった百合女子からのアドバイス
◯「Cotton Candy」単行本内容
◯まとめ
◯関連記事


「Cotton Candy」とは


DSC_0410
「Cotton Candy」
(C)浜野りんご

ガレット1,2,3号にて短期連載していた作品です。
2018/2/17に発売される単行本「Cotton Candy」に全て収録されております。
王道の学生百合であり、思春期で揺れる恋心を上手に描き出した作品です。
「女の子が好き」であることを「変」だと認識している「ミイ」が主人公になります!
その描き方がとても繊細!
浜野りんご先生の描く女の子たちは直接的な表現はなくても、その内面を上手に見せてくれます。
特にタイトルにもつかわている「Cotton Candy」(わたあめ)の使い方が秀逸です。
「恋心とわたあめ」その2つがどう使われているか、ぜひ、確かめてみてください!


「Cotton Candy」の王道百合が尊い!

1、拒絶された過去から来る恐怖

主人公のミイは内気で、高校の帰り道に親戚のお姉さんである「文」がしている喫茶店で編み物をするのが好きな女の子です。
同じバス通学をしている「ひなこ」のことが密かに気になっています。
近づきたいけど近づけない、その距離感が非常に萌える!

創刊号に掲載された前編では、そんなミイとひなこの距離が縮んでいくところを描いていました。


DSC_0411
「Cotton Candy」
(C)浜野りんご

「わたしのすきはだめなの」という独白に込められた想いはどんなものだったのでしょう。
女の子は幼い時から距離感が近いです。
くっつくのもよくあることだし、手を繋ぐことに抵抗がない子も多いのが面白いところですよね。
そのまま成長して、スキンシップが激しい子もいれば、逆に意識してしまって近づけなくなってしまう子もいます。
ミイは小さい頃は手をつなぐのが好きだったようです。
しかし、中学の頃仲の良い子に拒否されたことがトラウマになっている様子。
これをグイグイ距離を詰めてくるひなこと、どう反応するのか楽しみなお話でした!


2、「見てるだけでいい」から「触れたい」へ

ミイと正反対の女の子として描かれているのがひなこです。
ひなこは自分の好きなことは我慢しません。
ミイと仲良くなりたいと思ったら、自分から話しかけて、手だって繋ぎたかったら繋ぎます。
何よりひなことミイの正反対さが表れているのがこのシーン!


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「Cotton Candy」
(C)浜野りんご

なんと、ひなこの元カレらしい男子から「女同士で手をつなぐなんて気持ち悪い」と言われてしまいます。
元々トラウマに近いものがあったミイはその言葉に沈黙するしかありません。
しかし、ひなこはここできちんと言い返しております!
この言葉に百合好き全てが拍手喝采を贈ったことでしょう。

ここでのひなこの言葉は最近の百合を象徴しているようにも思えます。
昔の作品だとそのまま気まずくなって、疎遠になるパターンもありました。
今の女子の強さと、それでもなくならない女の子の弱さを丸きり味わえる「Cotton Candy」はまさに王道百合の尊さを見せてくれます。


3、大人になった百合女子からのアドバイス

「Cotton Candy」の素晴らしさは、出会い、距離が近くなる、葛藤、その後と百合好きが楽しみたい女の子の中身が全て網羅されていること!
その上、最後まできちんと読み込めば、ずっとサポート役をしてくれていた「文」ちゃんの過去の話も登場します。
今の百合の象徴が「ミイとひなこ」であるとしたら、過去の百合の象徴が「文」なのかも。
大人になるまでの間に色々あったからこそ、今を生きるミイに様々なアドバイスをすることができるんですよね!

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「Cotton Candy」
(C)浜野りんご

このシーンに含まれた色々から、新しい百合の話が一本作れそうな気さえします
(文章を描くから、誰か漫画化してくれと脳内が言うくらいです)
百合の美味しさを丸ごと詰め込んだ「Cotton Candy」、単行本でどうなるか楽しみで仕方ありません!


「Cotton Candy」単行本内容


さて、「Cotton Candy」だけに焦点を当てて説明してきました。
ここからは発売される単行本の内容についてご紹介します。
収録内容は以下の通り。


B6サイズ 156P カラー口絵付き おまけ2ページ
2012年~2017年発表の百合作品を1冊に収録した著者初となる百合短編集です。

【収録内容】
Cotton Candy
BITTER or SWEET?
春とミニスカート
37℃
あき・いろ・いろづく
鳥のゆくえ
カウントダウン
cottoncandy-1.2.3-

気になるのは「cotton candy」が2つ入っているところですね。
過去の作品集になっているようですので、ガレットに掲載されたもののプロトタイプなのか、はたまた逆に続編なのか。
当日真っ先に確認してみたいと思います。

表題作以外にも6作品も入っており、期待も膨らみます。
浜野りんご先生の作品はとても少女漫画の表現が多くて、繊細です。
今回の「cotton candy」と恋心の対比のような世界が繰り広げられるかと思うと楽しみで仕方ありません。

まとめ


2018/2/17に発売される単行本「Cotton Candy」の紹介でした。
浜野りんご先生の最新作は「ガレット5号」にも収録されております。
(→「ガレット5号」)
百合の王道を貫く、それでいて最後は温かい気持ちになれる良作です。
ぜひ、まだの方はお試し下さい!




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*ファス*


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