「ギャル百合」それは相容れない二つと見せかけて非常に相性がいいものです!
個人的にも大好きな組み合わせです。
今日はそんな素敵を詰め込んだアンソロジーを発見したのでご紹介します。
今回は後編になります。
前編はこちら




目次
◯『SHIBUYA ギャル百合アンソロジー』ダイジェスト
◯『SHIBUYA ギャル百合アンソロジー』オススメ作品←ここから始まってます
1、昨日の友は今日のxx
2、知らない私も好きですか?
3、はるを待つあかいろ
◯まとめ




『SHIBUYA ギャル百合アンソロジー』オススメ作品


感想が収まり切らなかった作品について語ります。
好みがモロに出てしまっているので、参考程度にお読みください。


1、昨日の友は今日のxx


短編なのに茉知のキャラクター設定が非常にしっかりしているのが好感度大です。
茉知は高校からギャルデビューの上、百合マンガでよく見られる「女の子から気持ち悪いと言われたこと」があるキャラクター。
これって実はかなり心に残ります。
女の子って友達でも距離が近いから、自分と同じ気持ちなのかと思って近づいて痛い目にあうわけです。
茉知もそういった女の子の一人として描かれております。

そんな彼女が惹かれるのが、ギャルとしても可愛くて、性格も良い有紗です。
いや、有紗の男前度といったら、そこらのヒーローは目じゃありません。
さり気なさまで加えられてるから堪らない!
茉知のこともよく見ていて、男の子の話になると気まずそうにすることにも気づいています。
出会いから現在までまじで有紗かっこよすぎ……!


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(C)一迅社

そんな有紗が茉知に投げかける直球。
戸惑う茉知の様子は、非常にリアルで読んでいる方も心が痛くなります。
現実の百合女子もこういう想いをして成長してきているんだと思うとじんわりと染みるものが。
ですが、安心して下さい。
これは百合マンガであり、有紗は非常にカッコ可愛いギャルであります!


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(C)一迅社

この一コマヤバイ破壊力(良すぎて語彙力がなくなりました)


2、知らない私も好きですか?

この短編で何よりも光るのは百香のキャラクター!
私の好みすぎて、見た瞬間に光を発していました。
黒髪を片方に流すセクシー系なのに、美月には非常に甘い性格なのも良いですねー。
可愛いものが好きだけで、自分には合わないと思っているタイプだと思います。

そんな百香と付き合っているのが美月。これまた良いキャラクターです。
可愛いを凝縮したようなツインテールに制服の着こなし、その上、甘えん坊の性格!
これぞ可愛いギャルの代表と勝手に言いたいくらいです。
二人は寮に住んでいて、同室であります。
最初から最後まで甘さしかないお話なのに、決して胸焼けすることなく、ニヤニヤしたまま読めるお話です。


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(C)一迅社

この一コマに詰まった二人の関係性が貴すぎて……!
女の子の表情も多彩で、小さな変化も綺麗に書き分けてくれております。
ちょっとしたことでも生き生きとして見えて、こんな青春があったらなぁと思える作品です。
いやー、この二人で続きがみたい。
長編にしてくれないかなと思ってたりしてます(笑)


3、はるを待つあかいろ

いやー、最後の最後に、こんな恐ろしいほど好みの百合が待っているとは。
短編集、アンソロジーの恐ろしさを垣間見ました(笑)
やっぱり色んな作者さんが、ひとつのテーマについて書く素晴らしさはこういうところですよね。
恐ろしく好みのものもあれば、知らなかった世界も見れる……アンソロジーありがとうございます。

ギャルとして描かれている小春は「カッコいいギャル」を形にしたような人物です。
ちょっと近寄りがたい雰囲気を出しつつ、幼馴染の凛子には優しく気を回すなんて、どんな素敵な人ですか(笑)
凛子自身が尻込みしてしまうようなことも彼女はさり気なく手伝ってくれます。
このちょっとクールでいながら、甘さを多く含んでいるところがキュンキュンするわけです!

地味めな凛子も甘く見てはいけません。
小春に頼りがちなのかと思いきや、結構しっかりしていますよ、彼女。
自分なりの関係性をしっかりと築きつつ、自分の好き・嫌いがはっきりしています。
こういう子って自覚なしに人を振りまわしてしまうんですよ。
それが一番出たのがこの場面↓

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(C)一迅社

これ、ずるい!
好きじゃなくても好きになっちゃう奴ですよ!!

前提として小春には素直に自分の気持ちを言えちゃう凛子と、凛子の変化に敏感な小春という関係性が物語の尊さを増します。
男の子に触られるのが苦手という部分を見せつつ、何より小春が「そうされている」と思うと苦しくなるという小春。
それは恋だよ!と外野から叫んで教えてあげたくなります。
キュンキュンする上に、心を良い感じに揺さぶられる綺麗なストーリー展開はさすがです。
この短編だけでしばらく百合分補給ができそうなくらい(笑)
どうか「強めギャル×地味め幼馴染」と見せかけた「幼馴染同士の百合」をお楽しみください!



まとめ


非常に長くなってしまいました。
それほど魅力的な作品ということですね(笑)
前後編になってしまいましたが、あらすじを見たい方は前編を。
ファスの熱い想いを知りたい人は後編をお読みください。
ギャル百合が少しでも普及することを願って!




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