さて昨日までで一通りのメディアの百合入門作品を紹介しました。
今日するのは、残る一つ。
そう百合漫画入門!!
百合についての定義はこちらを参照してください。
(あくまで当ブログでの百合です)
今日は、「じゃあ、そんな百合を読むならば何を読めばいいの?」という疑問にお応えすべく、私一押しの本を紹介させていただきます。
最初に読むべき本は 森永みるく先生著「GIRL FRIENDS」です!
これ以外、ありません!
これ以外、ありません!
百合好きなら一度は作品を見たことがあるだろう、大家であります。
私などが説明するのも、おこがましいのですが、この際十分魅力を語りたいと思います!
目次
〇珠玉の女子高生百合漫画 「GIRL FRIENDS」 全5巻
〇おすすめ内容
・どうやって出会い、惹かれたかがきちんと描かれている
・恋心の自覚と友人が好きな人に変わる変化の描写が上手い
・同性を好きになる、そのことへの戸惑いと拒絶、受け入れ
・ちゃんと男子が出てくる
・付き合った後の関係:女同士の恋人の意味を考えさせられる
・サイドキャラクターが魅力的
・最後まで描写がある、将来の話も
・以上のことが、シリアス、コメディバランスよくまとめてある
〇まとめ
〇関連記事
*注意
まず、最初に言わせてください。
私、ファスはかなりの森永みくる先生好きです!
作品の好みがドンピシャというか、絵柄も受け入れやすいというか。
とにかくかなりファンなんです!!
なので、百合好きが、自分の好きな作品を語っている~くらいの軽い気持ちで見てください(笑)
珠玉の女子高生百合漫画 「GIRL FRIENDS」 全5巻
(C)森永みるく/ 双葉社
「GIRL FRIENDS」より
改めて見ると、2008年に最初の巻が出ていますので、もう8年前の作品になりますね。
今でもたびたび見返している作品だったので、そんなに月日が経っていたことにびっくりです。
内容は上の表紙から見てもわかるように、二人の女子高生の出会いから付き合うまで、さらには付き合ったあとの関係も少しですが見れます!
クローズアップされているのは高校二年生という一年だけなのですが、その中でも百合的に外せないポイントをことごとく網羅しているあたりが流石です。
一巻では、出会いから、まり(主人公1)の恋心自覚までは
二巻では、自覚した恋心が友情にどう影響を与えていくか、そしてその発露
三巻では、一度視点が入れ替わり、あっこ(主人公2)の恋の自覚とまりの恋人事件
四巻では、修学旅行とすれ違う二人からの恋人へ
五巻では、恋人になった二人の前に現れる将来とそれからの発展
うーん、ざっと書いただけでも、すごく百合的に気になるポイントが満載ですね。
少し長くなりますが、一つずつ見ていきましょう。
ここが百合凄いよ! GIRL FRIENDS
・どうやって出会い、惹かれたかがきちんと描かれている
実はこれ、すごいことです。
普通の女子高生が友達と普通に仲良くなり、そこから惹かれあう。
一番、多く見られそうなパターンにも関わらず、いや、だからこそ魅力的に描くのが難しいと思います。
それに最初が友達関係の構築から始まるので、百合に慣れていない人でも抵抗が少なく入れること間違いなしです。
・恋心の自覚と友人が好きな人に変わる変化の描写が上手い
もちろん、普通の女子高生二人ですから、最初から恋人になるつもりで付き合ってはいません。
友人が親友になり、そしてそれさえ超えた好きな人へと変わる。
その移り変わりと、場面ごとの人物の心理描写が巧の一言です。
ここまで自然で、それでいて悶えさせる展開を描いてくれる人は森永先生が一番だと思っています。
・同性を好きになる、そのことへの戸惑いと拒絶、受け入れ
元々女の子が好きだと自覚していた人物ならともかく、今まで普通の女子高生をしていた子がいきなり友達に惹かれたら、そりゃ戸惑います。
――戸惑って、逃げて、傷つけて、でも離れなれなくて。
痛いくらい、彼女たちの心の動きが伝わってきます。
実際一度、あっこはまりの気持ちを受け入れることができず、逃げてしまいます。
それでも紆余曲折ありながら、最後はまりの隣を確保するわけです。
・ちゃんと男子が出てくる
これ!これ、すごいことですよ!
ちゃんとした男の人が出てて、それでいて、結局はあきらめきれなくて親友の元に戻るんですよ。
人間的に好きにもなれそうにない男が当て馬で出てきたり、いる必要のないキャラが男性のことはあります。
でもここまできちんとした好青年がでていながら、それでも――っていうところで、繋がりの強さを感じさせてくれます。
・付き合った後の関係:女同士の恋人の意味を考えさせられる
同性同士の恋は、異性との恋とは勝手が違います。
嫉妬する相手も増えれば、心配事も当然多くなります。
だって彼氏に近づく女だけを気を付けていればよかったのが、男友達も注意しないといけなくなるわけです。
少し考えただけでうんざりしそうですね。
ただ、そういう困難を含めて、楽しそうな、あまーい描写が多いので暗くなったりすることはほぼないです。
・サイドキャラクターが魅力的
女子高が舞台の話ですので、キャラクターのほとんどは女性です。
それぞれが女子高生活を満喫しています。
部活に趣味、恋……etc.
皆、充実した生活を送っている姿は見ているだけで眩しい気持ちになります。
まりとあっこの様子に気づいてる友人もいれば、まったく気づいていない友人もいます。
また、ちょいちょい脇の方でも百合として見落とせないシーンがあったりするので、そちらは別の機会にでもまとめようと思います。
・最後まで描写がある、将来の話も
このシリーズは全年齢推奨なんですが、プラトニックに終わることなく、求めあう姿が描かれています。
そして、高校生活も終わりに近づき、将来を考えます。
色々な障害があるとわかっていて、その上で離れないためにと話し合う姿はとても大人です。
恋人と将来の話なんて普通のカップルでもしにくいのに、よくぶっこんだなぁと思います。
作中、まりが
「どんなことがあっても もう あなたを諦めない」
と決心するシーンは感動さえ呼び起こします。
(C)森永みるく/ 双葉社
「GIRL FRIENDS」より
(帯にもなっています。見づらくてすみません)
最終話、卒業式ではまるで自分が彼女たちのクラスメイトや親になったかのように泣いてしまうでしょう。
・以上のことが、シリアス、コメディバランスよくまとめてある
同性愛を扱った作品は、その内容的にどうしても重くなりがです。
その重さ自体を嫌がる人も多いと思います。
しかしこの作品では笑えるとこは噴き出すくらい笑え、泣けるところは随所にちりばめてあります。
セクシャルに関する難しい単語などもなく、入門作として読んで、そのまま百合にはまれる作品になっています
百合的に完成された世界
ここまで絶賛してきたこの作品なんですが、一つだけ欠点があります。
・あまりにも世界が綺麗すぎて受け付けないかも!
この世界の人々は基本的に、人を陥れません。
けなすこともなければ、足を引っ張ったり、裏切ることもない。
そういう、非常に綺麗な天国のような世界です。
だからこそ、上の利点を存分に楽しめるということもあります。
作品にリアリティを求めすぎる人は楽しめないかもしれません。
まぁ、百合が好きな人なら、すでに読んでいると思うので、初めてこの世界に足を踏み入れる人用の注意と言ってもいいかもしれませんね。
*
以上、まず最初に百合を理解するために読むべき本の解説でした。
もっともっと、この作品については、書きたいことがいっぱいあるのですが、それを書いている、とんでもなく長文になりそうなのでここらへんで終了にしておきます。
森永先生の作品は、どれも読みやすく、百合を楽しみやすいものになっています。
GIRL FRIENDS以外にもいつか紹介したいと思っています。
では、ここまで読んでくださいありがとうございました。
ぜひGIRL FRIENDSを読んで、百合の世界にはまってください(笑)

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*ファス*