さて読み終わりました。
 
kiminonahaa

「君の名は。Another side」

映画の最中のことを別視点で書いてある小説……かと思ったら違いました。
いい意味でびっくりしました。

映画が好きだった人は読んだ方がいい。
いや、嫌いやすっきりしなかった人の方が、読んだとき衝撃が大きいかもしれません。

では以下からいつものようにネタバレしまくりの感想になります。


主人公は三葉だった?


1話から4話まであります。
それぞれ視点が違っていて

1.(三葉に入っている)瀧くん
2.テッシー
3.四葉
4.町長

の話になっています。

そして、東京の話は一切出てきません。

ええ、奥寺先輩を期待すると痛い目にあいますよ。

ま、それは置いておいて。

この本は映画の主人公が三葉だったんじゃないかと思わせてくれる内容になっています。
瀧くんが主人公じゃないとか、そういう事ではありません。
話の核になる、とかそういう事です。

1話から4話を通して語られる内容の多くは「三葉」についてです。
三葉もしくは宮水という家そのものについて。

君の名は。は何回も言いますが、とても複雑な面を持っています。

入れ替わりが前提にあるんですが、そこに時間の話が加わって、それこそねじれちゃう。

その複雑さを解きほぐすのに、この小説は必見です

だから、好きな人はもちろん、嫌いだった人にも読んでほしい。
それからもう一度映画を見に行けば、全然見方が変わるはずです。

面白いなと思った部分を、下に書いていきます。


〇1,2,3の途中までは三葉について

瀧くん、テッシー、四葉の視点で、それぞれが思う三葉が描かれています。
映画や、小説だけではわからなかった側面、立場、扱いがよく見えます。

糸守という町がどういう雰囲気を持った場所で、
その中で、宮水という家がどんな立場で、
三葉という少女がどう過ごしているか。

三葉自身の感情はほぼ映らない代わりに、他人から見た三葉像がふんだんに盛り込まれます。
それによれば

ちょっとおかしくて、あほ
きっちりし過ぎなくらいきっちりしてる
大人しい
優等生

そんな表現が大体です。
なんで17歳の少女がそんな風になったか、と考えると自然と「宮水」という家に話はすり替わっていきます。


〇結局「宮水」ってなんなの?!

映画ではほとんど触れずに終わっていたこの話題ですが。
このAnother side を読むと面白いことが色々と分かります。

毎回、こういう設定を作られる方は、どんだけ下調べして作るんだろうなと感心させられてしまいます。

さて、宮水家というのは言うまでもなく、三葉と四葉の家になります。
お父さんは婿養子のため、厳密にいえば宮水ではない人間です。

「宮水神社が何を祀っているか」
「どういう成り立ちか」

などは4話のお父さん視点の時にみっちり話されます。
4話は町長であるお父さん「俊樹」さんと三葉のお母さんである「二葉」さんの話になっています。

なれそめから何から全部書いてあります。

3,4話は全部お勧めしたいくらいなのですが、あえて挙げるとすれば

「二葉は私よりも誰よりも宮水よ」

という一葉さんの言葉が印象的です。

さて、これを踏まえて「宮水」についてまとめると

・女系
・倭文神という神様を祀っている
・ご神体は龍神山にある
・倭文神は機織りの神様。ムスビの神様。
・宮水はムスビに祈るもの。
・宮水の女の背には、それまでの宮水の女が添っている

という感じですね。

3話で四葉が入れ替わって1000年前まで戻る時があるんですが、その時はまだ伝承や文献はきちんと残っていて、神楽や神社の意味も伝わっていました。

そこで出た話も、また抽象的なのですが、おそらくこんな感じのはず。

そして宮水の女を代表するのが、この小説にしか出てこない割に存在感が半端なく強い「二葉」さんなわけです。


・二葉さん

初対面の人と結婚することがわかったり、超人的としか言えない能力を発揮する人です。
見た目は三葉そっくりらしいですが。
口調とか、物腰とか、全然違うイメージです。

ここで上の
 
「二葉は私よりも誰よりも宮水よ」

を思い出すと、色々な推測ができます。

宮水=ムスビの巫女ならば、
 
その力が一番強かった二葉さんは一番糸守という町に結ばれていたのではないかということ。

自分の結ばれる先(結婚相手、死ぬ時期、未来)のこともよくわかったのではないかということ。

そして、それらは全て忘れられる力であること。つまり、無意識に使っているようなものであること。

全て勝手な憶測です。
ただ、そう考えると二葉さんはものすごく割り切られたキャラクターだなと思います。

ここまでが、まじめな感想です。

「君の名は。」というストーリー、世界にとても広がりが出ます。
また、人の背景がわかると深みもでます。

一番謎だった「俊樹さんの緊急避難」も納得できて、自分は満足です。
とはいえ、とても説明できる内容ではなかったので興味を持たれた方は是非読んでみてください。


百合的所見


ええ、やります。
もちろん、やります。
だって、そのためにこのブログをしているのですから。

しかし、そもそも百合ポイントが少ない小説であることは否めません。

・四葉がお姉ちゃん大好きと自覚するところ
・1000年前の巫女さん
・後輩からクッキー貰ってた三葉さん

くらいですかね。
自分としては、二葉さんのキャラが好きすぎて、嫁にしたいと思ったくらいです。
まぁ、実際に居たら神々しすぎて近寄れない気もしています(笑)

では、ここまで読んでくださりありがとうございました
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*ファス*